「ねえ、鏡夜」
「なんだ?」
今から、凄くうざいこと聞いていい?
鏡夜の家のふかふかソファに座って何気なくテレビを見ていた。隣に座っている彼はあたしの質問に興味を持ったのかテレビに向けていた顔をこっちへ向ける。質問の答えなんて手に取るように分かるのに。
「あたしのこと好き?」
「狂おしいほどに」
もしも
「もしもあたしが余命半年の病気になったら?」
「そーだな、 そのまえに」
鏡夜がテレビを消した。パチン、という電源の切れる音とともにリモコンを柔らかい絨毯の上に放り投げ顔を近づける。鏡夜の匂いがする。
「俺の手で殺してやろうかな」
溺れているのは貴方なの、それともあたしなの。
Deeply
Deeply
(071202)